Case File ６ 偽りの招待客
宝石窃盗犯・ルージェが現れた。次に狙われるであろうは、ダイヤ“ムーンクイーン”。ユウリたちは、嫌がる竜也に「浅見」の名前を利用させて、ダイヤのお披露目を兼ねた船上パーティに出席する。そこで偶然、父と居合わせる竜也。親子、船上の対決．．
［脚本：小林靖子］
（朝食）
なーんか、同じものばっかだよな、この時代の食い物は。
いろいろ食えるほど稼いでないんだよ。
竜也、お前んち金持ちだろ。なんとかしろよ。
ダメ！ 俺は、もう家とは一切まったく関係なし！
（“ムーンクイーン”のお披露目を兼ねた船上パーティが開かれるという。）
張り込んだ方がいいな。しかし、パーティとなると…。
私たちも出席すればいいのよ。竜也、お願いね。
えっ？
そうか。竜也さんなら、そういうところに顔がききますね。
それは親父の話。俺はもう関係ないって。
仕事だぞ。個人の事情は引っ込めろ。
でもー。
ほかに手っ取り早い方法、ある？
（船上パーティ）
おい、自分の顔を見に来たのか？
女性に近寄るには、身だしなみが大切なんだよ。
ったく、どうやったって下心は隠せないから、安心しろ。
ほー、面白れえじゃねえか。
よせ。
なんだよ、言いたいことがあるなら言えよ！
ごめんごめん。
大人気じゃねえかよ。ヨッ、おぼっちゃま！
よせよ。こういうのが嫌で家出たんだ。いつも親父とか会社の看板背負って歩いてる感じがしてさ。
竜也の母：
竜也。
母さん。
竜也の母：
元気？ そのスーツ、素敵ね。そちら、お友達？
浅見渡：
家を出たばかりで、もうこんなパーティに出席できるほど出世したのか。遊び回ってるとは、いい身分だな！
いや、これは…。
（父に向かって） 自分の意志で変えられないことなんかない！ 絶対にね。
（タキシードを脱ぎ、蝶ネクタイをはずす。そして、パーティ主催者へ） 俺、もう浅見の人間じゃないんです。親父とも関係ありません。勝手に乗り込んですみませんでした。もし俺に用があったら、ここへ。何でもやります！ （トゥモローリサーチの名刺を渡す。）
浅見渡：
昔、私もああやって船を降りたつもりで走ったことがあったが、結局は、「浅見」という巨大な船から一歩も出ていなかったことに気づかされた。
…あいつ、本気で降りるつもりじゃ…！？
（戦いを終えて。圧縮冷凍した囚人を見つめながら、感慨にふける竜也。）
なーにしてんだよ。
えっ？ ‥いや、これからもタイムレンジャーがんばろうな！
はい！
ま、お前に言われるまでもないけどな。
おおい、お前それはないでしょう。 （笑う。）
あれ、竜也、上着は？
えっ？ 置いてきた。
えっ、あれレンタルですよ。
お前ばかやろー。
何やってんだよー。
早く取ってきて。弁償なんかできないわよ！
Case
File ６
2000.Mar.19.
Ｑ： ５人のうち、大金持ちのお坊ちゃんは誰でしょう？