Case File ４３ 歴史修正指令
リュウヤ隊長は、ユウリたちに新たな任務を告げる。そして、竜也からクロノチェンジャーを受け取り、自らタイムレッドとなる。 ．．竜也は、死の淵をさまよう父のもとへ…。
［脚本：小林靖子］
おい、俺たち帰れるのか？
何だよ、あれ。
時間飛行体よ。私たちも、あれでこの時代へ来たの。
やっぱり、本物のリュウヤ隊長ってことですかね。
（時間飛行体の中へ）
なつかしいなあ。
スゲエ…。
俺たち、帰るんですか？
リュウヤ隊長：
整列！ 整列だ。
前置きは必要ないだろう。手短に説明する。俺がこの時代に来た目的は一つ。歴史の修正だ。
修正？
それじゃ、やっぱり今までのことで、何か歴史に影響が？
これまでの事件は関係ない。ロンダー刑務所からの脱獄、この時代でのドルネロたちの暗躍、ギエンの暴走、それに伴って発生した主に浅見グループを中心とした動き．． それは正しい歴史であり、起こるべくして起きたことだ。
それは、はじめから起こることが決まってたってことですか。
そうだ。だが、唯一歴史と違うことがある。お前たちが生き残ってることだ。
お前たちは、この時代で最初にリバウンドした囚人との戦いで死ぬはずだった。それを私が生き延びさせたんだ。緊急システムを使って…。
生き延びさせた…？
僕たち、自分の力で生きてきたんじゃないって言うんですか．．
俺がタイムレンジャーになることも決まってたのか。
そうだ。
説明はもういいだろう。任務を伝える。我々は、我々の時代を守らなければならない。
３０世紀か…。
入隊式で話したはずだ。不用意な時間移動で起こった、３０世紀消滅の危機。その修正は、まだ終わっていない。お前たちの任務はそれであり、生き延びさせた理由だ。
クロノチェンジャーを返してもらおうか。
え。
ハア？
今までご苦労だった。だが、君にはこれからほかにやることがある。浅見グループの跡を継げ。それが、歴史が望む君の役目だ。浅見竜也は、シティガーディアンズを発展させ、将来的には‥
ちょっと待ってくれ！ さっきから歴史歴史って、そんなことまで指図されたくない。だいたい、シティガーディアンズは親父の‥
浅見渡は、…今日明日にも死亡する…。
シティガーディアンズは、いずれインターシティ警察の基礎となる。分かるだろ。全てが決められた道であることが。そこから外れることは許されない。私も同じだ。祖先に「浅見」の名を持つ、この私も…。渡せ。歴史を変えるな。
気に入りませんね。今さら命令されるのは。
３０世紀が消滅してもいいと言うのなら、強制はしない。
いったい何が来るって言うんだよ！
Ｇゾード。
Ｇゾード？
２９９４年、時間移動実験に失敗して行方不明になった生体戦闘ロボットだ。
でも、移動実験に失敗したのはブイレックスのはずじゃ…？
ほんとに来るのか？
出現次第、Ｇゾードをたたく。ヤツの戦闘能力は並外れているが、ロボットによる戦闘にはお前たちも慣れてるはずだ。そのためにも緊急システムを使わせてきたんだからな。
ロンダーズは予行演習だったんですか．．
なんか知らねえが、気分悪いな！
みんな、今はやるしかないわ。たとえ気にくわなくてもね。
接近戦はダメだわ。Ｇゾードを威嚇して、一旦離れないと、竜也！ あっ…。
正しい判断だ、ユウリ。
‥失礼しました。
（独白） 竜也…。
（独白） 俺たち、何やってんだ…。
（独白） 今戦ってるのも、歴史に決められたから…？
（独白） 時間に流されてる‥。分かっているのに…。立ち止まれない…。
（独白） 俺がタイムレンジャーになったのは、決められた歴史．． 俺が今生きてるのも、あの男の意志．． そして、結局は「浅見」のレールの上だ。
…明日は、変わらない…。
Case
File 43
2000.Dec.23.
Ｑ： 父親が死にそうになってるのは誰でしょう？