Case File ２２ 桃色の誘惑
トゥモローリサーチは、中年男・山田から婚約者の広末恭子を探してほしいと依頼された。山田は騙されてるようなのだが…。ユウリ、女の意地。
奇跡のギャグ編。言うまでもないが、広末恭子よりも、バージョンアップ・ユウリよりも、普段のユウリの方がよっぽど魅力的である。（←何書いてんだ）
［脚本：井上敏樹］
しかし、完璧に騙されてるな、あれは。
きれいな人だったなあ。
まあまあだな。
ありましたよ、広末恭子さん。鶴亀お見合いセンターに登録されています。
さっすが、シオン。
調べてみましょう、彼女がどんな人間か。ねえ、誰かお見合いしてみたい人、いない？
いえ、どんな仕事も引き受けるのが、トゥモローリサーチのモットーですから。
たいしたことないですよ。私、料理ってあんまりしたことがなくって。どうぞ、食べてみてください。
やっぱりまずかった、ですよね。
どういうことなの、竜也。
恭子さんは素晴らしい女性だ。彼女は、病気の母親を抱えて一人で生きている。けなげな女性だ。
お前、まさか金とか貸してないよな。
まさか。
よかったあ。
あげたさ。
何だって？
お母さんの手術代としてカンパしたんだ。全財産の１０３５３円。
アホかお前は。ミイラ取りがミイラになってどうすんだよ。騙されてんだよ、お前も。
そんなことは、ない。
もういい。今度は俺が行く。
ドモン、頼むわ。
どういうことなの、ドモン！
だから、恭子様は悪くない。だいたい、俺にホレる女が、悪い女であるはずがない。
何言ってんだ。恭子さんは、俺のことが好きなんだよ。
はー、はっはっはっは。独り善がりは醜いぞ、竜也君。
で、お前も金を貸したのか？
ああ。全財産の９８７９円をな。病気の母親のためだ。人として当然だろうが。
お前たちは、女というものが分かっていない。女はクルマと同じさ。操られるのではなく、操るものだ。俺が行く。
ユウリ、シオン：
（ため息。）
竜也さん、ドモンさん！
（ユウリ、帰ってくる。）
ユウリさん、あの２人‥。
アヤセは？
えっ、お見合いに行きました。
‥そう、…。
具合でも悪いんですか？ 僕、薬買ってきます！ （出ていく。）
…ねえ、私、女として何か足りないところあるのかなあ。
そんなことはないよ。ユウリは十分魅力的だよ。
エヘッ。そお？
恭子様と比べれば、だいぶ落ちるけどなあ。
えっ？
ドモン、それはユウリに悪いよ。恭子さんと比べちゃあ。
えっ？
相手が悪いか。
相手が恭子さんじゃなあ。
広末恭子：
タイムレンジャー？？
リラ：
そうよ。それが、お前の見合い相手の正体よ。
広末恭子：
どうりで、金がないはずだわ。
ただいま。薬買っ、…あれ、誰もいないんですか…。
竜也、何でお前が…。
なんでって、恭子さんからデートに誘ってもらって‥。お前こそ、何でここにいるんだ。
ちょっと待った！ 俺をフッた女は、お前が初めてだ。必ず俺にホレさせてみせるぜ。
アヤセ、引っ込んでろ、お前は！
お前らこそ引っ込め！
何やってんですか、みなさん。大丈夫ですか、竜也さん。
やめてください！
やめなさい。
みんな、目を覚まして。
私が本当の女の魅力を教えてあげるわ。
みんな、いくわよ！
竜也、アヤセ、ドモン：
はい、ユウリ様！
みなさん、反省してください。女の人にウツツを抜かすから、こういう目に遭うんです。分かりますか？
分かった。反省するから早く助けろ。
分かりました。
Case File 22
2000.Jul.16.
Ｑ： 自分を魅力的に変えたのは誰でしょう？