Case File ３９　　雨に濡れた嘘

　ギエンは、ヘルズゲート囚・エンボスを解凍し、３０世紀の細菌兵器を街に撒かせる。免疫を持つドルネロは、自らの血液でワクチンを作るようタイムレンジャーに取引を持ちかける。可能性に賭けようとするアヤセ。だが、ワクチンを運ぶ途中、アヤセは発作で倒れてしまう．．．　立つんだ、アヤセぇ！

［脚本：小林靖子］

　（一週間ぶりに目を覚ましたシオン）

　お早うございます。一週間も寝…。

　あ、シオン、お早よ。

　待ってたよー、お前起きるの。

　どうしたんですか、なんか寂しいじゃないですか。

　ここんとこ、お前の仕事以外なんにも入ってこなくてさ。

　昨日からメシのおかず、これだけ（タクアン）。しみるっつーの。

　しょうがないだろ。

　てめえはエラそうなこと言うなよ。お前が免許証なくさなければ、少しは仕事あったんだからな。

　え、アヤセさん、免許証なくしちゃったんですか。

　２、３日前にね。どこかで落としたんですって。

　あ、まさか、ポケットん中はいってましたってオチじゃねーだろーな。

　そこまでドジ踏むか。もう再発行の手続きもしたよ。俺、もういい。ごちそうさま．．

　もったいないオバケが出ちゃうぞー。





タック：
　ちょっと待て！　スクランブルモードに設定する。ここを探知される怖れがあるからな。　（←【注】細かい演出だなー。）





　やろうぜ。感染した人が助かる可能性はこれだけなんだ。たとえ１％でも、その可能性に賭けたいはずだ。



　シティガーディアンズならできるわ。浅見グループに協力してもらうことになるけど。

　緊急事態だもんな。俺、直人に会って‥。

　待てよ。俺が行く。お前が行って、話がこじれたらまずい。

　そうね、お願い。



　（アヤセと直人）

直人：
　珍しいカオだな。見学か？

　滝沢、話がある。



直人：
　なるほどな。３０世紀のウィルスだったわけか。

　頼む。数百人ものワクチンを作るのは、俺たちには無理だ。

　だろうな。ＯＫ。そういうことなら、こっちで引き受ける。金の件も会長に話しておいてやる。

　３０世紀のことは、もう話してあるのか？

　いや。話した方が損か得か、考えてるとこでねえ。‥ちょっと待ってろ。今、手配してきてやる。
　‥ああ。あんたからも、浅見に言ってやったらどうだ。やっぱり力は必要だろっ、てね。

　確かにな。‥でも、それだけじゃ生きられない。





　（独白） あいつ、嘘ついて車の運転避けてたんだ。それって、発作がひどくなってるってことか！？





タック：
　みんな！　アヤセが！！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Case File 39
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2000.Dec.06.

　Ｑ：　アヤセが嘘をついて、なくしてしまったと言ったものはなんでしょう？

　　　運転免許証　　　　　森山ホナミが撮った自分の写真　　　　　タイムレンジャーシール　　　　　龍騎カード