Case File ３ 夢の加速度
５人は、一緒に生活することになった。しかし、アヤセはなぜか心を開こうとしない…。トゥモローリサーチ（ＴＲ）誕生！
［脚本：小林靖子］
（共同生活をすることになった５人。部屋の整理をしている。）
しかし、これのほとんどがタダとは。竜也って、けっこう生活力あるな。本当は金持ちの坊ちゃんなんだろ。
らしいわね。
どの程度の家なのかねえ。家出したって相続の権利は放り出してないだろうし、それとも親と何かあって勘当？．．
詮索好きか。一緒に住むには一番迷惑なタイプだな。
なに？
重い重い。（畳を運んでくる。） あ、ちょうどいいや、これ持って。
ちょっと、どうするのよ、こんなもの！
俺、靴脱げないとダメでさあ。
お前どういうインテリアセンスしてんだよ。
仕事？
そう。ただドルネロたちを追ったって、ここの家賃払えないだろ。だから、それぞれ得意なことをやるんだよ。ちなみに、ユウリは探偵で、シオンは器用そうだから修理屋とかさ。
はい、やります！
探偵ね。ドルネロたちの情報は、仕入れやすいかも。
だろ？ ちなみに、俺は空手道場って思ってるんだけど。
それならドモンさんもできますよ。ドモンさん、グラップって格闘技のプロファイターだったんです。
まあな。
けど、それが何でタイムレンジャーなわけ？
でかい試合すっぽかしちまって、追放だ。
どうせ美人でも見かけて、追い回してたんだろ。
悪いかよ。お前に迷惑でもかけたか！？
まままま。アヤセ、お前は？
俺は、別に…。
ほー、何でもできるってか。
でも、何かあるだろ、得意なこと。タイムレンジャーの前って学生？ ドモンみたいに何かのリタイア組？ 言ってくれれば俺が仕事考えるからさあ、な。…
…俺は、タイムレンジャーとして、ドルネロたちを捕まえることに賛成だし、ここで何かやることにも文句はない。けどな、一緒に暮らすからって、余計な干渉はやめろ。いいな。 （出ていく。）
何なんだ、あいつは。あんなヤツと暮らすのかよ。
初対面同士よ。最初はこんなものでしょ。
今でも好きなんだろ、クルマ。
…二度目だな、お前に痛いところ突かれるの。…この間言ったろ、「明日を変える」って。あれ、けっこう効いた。
簡単にあきらめるな！ あきらめるなよ、アヤセ。自分の好きなことも。どんな訳があってもな！
「トゥモローリサーチ」？
そう。まあ、何でも屋みたいなんだけど、主な業務内容は、俺の空手道場、ドモンの護身術教室、シオンの修理屋、ユウリの探偵。それから、アヤセは、…運転代行業！ やるよな。
‥ああ。
おい、やけに素直じゃねえか。
いいじゃない。
Case File ３
2000.Feb.21.
Ｑ： ５人のうち、プロレーサーになるはずだったのは誰でしょう？